地域にねざした
心の通い合う医療をめざして

 

 専門家の目で薬を評価

 ソリブジン事件や薬害エイズなど私たち薬剤師の責任はますます重要になってきています。大学で学んだ文献を読破し、物事を科学的・正確に判断する能力をいかんなく発揮する必要があります。日常的には副作用委員会、薬剤評価委員会などを持ち、新薬などの有効性・安全性・経済性を多方面の資料を基に比較検討しています。


 副作用・相互作用をコンピューターでチェック

 副作用には軽い胃腸障害などから血液障害・ショックなどの致命的な副作用までの危険性が常にあります。また多剤投与による相互作用も大きな問題であり、コンピューターを活用し、併用禁忌薬剤のチェックをしています。各薬局で副作用の集中モニターをする場合もあります。


 薬歴をもとに生涯管理

 グラフ薬歴を参照することにより服薬状況は容易に判断できます。空白があればその理由をお聞きして改善の方法を提案します。また、薬をお渡しする際に副作用の有無などを確認し、何等かの訴えがあれば主治医にInformationを発行して処方設計の検討などを提案しています。薬歴上から見て、疑問に思うことは疑義照会を積極的に実施しています。このように、患者さんが安心して「私の薬局」といわれる薬剤活動を展開しています。在宅患者さんには独自のカレンダーパネルを作成するなどして大変喜ばれています。


 在宅医療・介護も意欲的に

 2000年4月より介護保険が導入されました。京都民医連の保険薬局では認定審査会に1人・ケアマネージャー6人・介護支援事業者に2つの薬局・そして居宅療養指導を全ての薬局で取り組んでいます。
 患者さんのご自宅を訪問し、薬をきちんと服用できるよう指導援助し続けるのは、当初思ったより大きなエネルギーを必要とする責任のある仕事です。でも「薬を持って訪問するのを待ち望んでおられる患者さん」や「医師や看護婦に言えないことまで相談されたり」「障害をかかえて1人暮らしの方に感謝されたり」するとしんどいけれど、本当に喜びも大きい仕事です。
 介護保険の問題点も日々感じつつ、地域で頑張っています。


先輩からのメッセージ すこやか薬局 岡田 昌之

重症の心疾患でも国民健康保険証が交付されず患者になれない人、学生も住まないアパートに寝たきりの独居老人。豊かな国といわれる日本で表通りを少し路地に入れば、福祉・医療の貧困が否応なく現実の課題として迫ってくる。薬剤室を飛び出してやっと患者の顔が見えてきた薬剤師。その真価が今問われている。下からの医療をともに支えてくれる若い力を求めている。